ブリキとは何か?
ブリキとは、鉄板・鋼板の表面にメッキを施したものです。表面をどの金属でコーティングするかによっても劣化の仕方やお手入れ方法が変わってきます。流通している多くのおもちゃは錫メッキと亜鉛メッキの2種類ですが、おもちゃのミニカーなどであれば、錫メッキが主流です。錫ブリキは19世紀頃ヨーロッパで日用品として使用されはじめ、ドイツでおもちゃの素材として用いられるようになり日本にも入ってきました。
ブリキの良いところ
錫ブリキの良さは、金属としての光沢が美しい点にあります。錫は10円硬貨にも使用される素材で、保存状態の良い錫ブリキのフィギュアは良く手入れされた10円硬貨と同じ美しさです。耐食性にも優れていて、特に錫は腐食しにくく食品に混入してもほとんど害がないという良さもあります。また、内部の鉄が硬いので耐久性と表面の美しさを両立できる点も魅力です。
お手入れ方法の注意
錫ブリキの注意点として、表面の錫自体は柔らかく傷がつきやすいという特徴があります。表面の錫コーティングが取れたところから酸化が始まるので、表面をガードしておくと劣化しにくくなります。また、錫は塗装しやすく印刷しやすい素材ですが、半田づけしたところから経年劣化が始まります。ブリキのプラモデルは部品同士の接着部分を重点的に保護しましょう。また、錫は湿気やアルカリ性物質、硫黄に弱い点も注意が必要です。
ブリキのおもちゃは貴重なので、保存状態が良ければ思わぬプレミアの可能性も十分あります。買取をご依頼いただくものの中には保存状態が買取価格の決め手になるものも多いので、お手入れには十分な配慮をおすすめします。